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岩津ねぎレストラントレース実証

実証報告2022-05-27

日本三大葱の一つで、幻のねぎと呼ばれる岩津ねぎ。その魅力をお客様にお伝えするため、岩津ねぎの商品情報や生産者情報、流通情報をukabisにアップロードし、レストランのお客様にQRコードで確認いただく実証を行いました。

朝来のブランド農産物「岩津ねぎ」

「日本のマチュピチュ」「天空の城」で近年話題を集めた竹田城址の麓に広がる兵庫県・朝来市。
冬の寒暖の差と、積雪量が絶妙なこの地で、江戸時代から独自の改良を重ね生産されている岩津ねぎは、日本三大葱の中でも青葉・白茎とも美味と謳われ、生産量が少ないことから「幻のねぎ」とまで呼ばれています。

レストランへの出荷と温湿度・衝撃センサーの活用

冬の寒さに耐えて甘味をぎゅっと蓄えた岩津ねぎは、一本一本大切に手作業で収穫され、特製の箱に詰められていきます。
今回はレストランからの特注で、敢えてきれいにクリーニングすることなく、土と泥がついたまま箱に詰められました。その方が日持ちが良いとのことでした。
大切に箱に詰められた岩津ねぎは、センサーを同梱してukabisで出荷登録した後、東京の2か所のレストランに向けて配送されていきました。
このような岩津ねぎの魅力をレストランのお客様にお伝えするため、岩津ねぎの商品情報や生産者情報に加えて輸送中の環境条件(温度・湿度・衝撃)もukabisに登録しました。

レストランのお客様にアピール

岩津ねぎがレストランに届けられると、ukabisでの入荷処理を済ませた後、厨房へと運ばれていきました。
そしてお客様が御覧になるメニューの中にQRコードを掲示しておき、注文の前後でお客様ご自身のスマートフォンで青果物の情報を確認いただけるようにしました。
レストランのお客様からは、「生産地が分かり、食べる味が増す」「作る人を感じられて、お店の品質を感じ、他の商品も安心感も増えます」「管理がしっかりしている感じがする」など好意的なご意見を沢山頂戴しました。

ブランド青果物の高付加価値化に向けて

これまでスーパーなどの小売店での販売をゴールとした実証を沢山行ってきましたが、レストランにお届けする実証は今回が初めてでした。
スーパーと違い、レストランではお客様は席に座ってゆったりと時間を過ごされているので、QRコードから情報を見ていただく流れも自然な印象を受けました。
青果物の情報を通じてお客様とのコミュニケーションが増えたというレストランのスタッフからのご意見も頂戴し、トレーサビリティ情報が安心安全というレベルはもちろん、食材としての価値向上に繫がることが確認できた実証となりました。

※QRコードはデンソーウェーブの登録商標です。