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アグリーチ(agreach)-農林水産業流通マッチングナビとの連携-

公益財団法人流通経済研究所 農業・環境・地域部門 部門長/主席研究員 兼 デジタル・サービス部長 折笠 俊輔

取り組み紹介2022-07-21

生産者やバイヤーの意識が変わり、新しい取引先を積極的に見つけ出す動きが活発化しています。アグリーチ(agreach)とukabisの連携によって生産者やバイヤーが負担なく、新たなサービスを容易に利用できる可能性が高まっています。

アグリーチ(agreach)は農林水産物の取引を見える化し、生産者とバイヤー、卸売市場をつなぐマッチング・システムです。農林水産省の補助事業(平成28年度農山漁村6次産業化対策事業のうち流通構造の「見える化」環境整備事業)として、約400の生産者、卸売市場、バイヤーの参加を得て、2017年に始まりました。2022年6月には登録者数が1,146と3倍近くに増えており、約7割が生産者、残りがバイヤー・卸売市場となっています。

アグリーチが生まれた背景には、生産者、バイヤー、卸売市場の意識が変わり、特色ある産品を直接取引したいという機運が高まっていることがあります。農林水産物の生産者は全国各地に点在しており、バイヤーは生産者に具体的なニーズを伝える方法を持っていませんでした。


産品を仕入れる側である飲食店のシェフやスーパーのバイヤーは、特色ある店舗メニューや売り場づくりのために、自分だけが扱えるユニークな産品を求めています。しかし、全国に点在している特色を持った産品の生産者を1つひとつ探すにはたいへんな労力がかかります。
そこで、両者をマッチングするために開発されたのがアグリーチです。お互いが求める取引条件を提示し、活発なやりとりが行われています。

許諾を利用者に得てからにはなりますが、ukabisとアグリーチを連携させる準備が進められています。具体的には共通IDの実現です。それによってもたらされるメリットは2つあります。
1つは、アグリーチには既に1,100を超える登録者によって、ビジネス上必要とされる品目、時期、地域、所在地などの基本情報がエントリーされ明らかになっており、取引先として連絡ができる情報が集約されています。それらの情報をそのまま、ukabisで利用できるようになります。
もう1つは生産者、卸売市場、バイヤーへの問い合わせ情報を必要とするサービスをukabis上で構築した場合に、アグリーチから確度の高いユーザーの流入が期待できます。 もちろん、アグリーチの登録者は既に登録した内容をそのまま活かして、一定の手続きを経由するだけで、今後ukabis上で開発される各種サービスをシームレスに活用できるようになることが期待できます。
ukabisの持つ基盤としての能力とアグリーチが既に持つ1,100を超える登録者の情報が正しい形で相互に活用できるようになると、これまで以上に新しいビジネス機会の創出が期待できます。

農林水産業流通マッチングナビ「アグリーチ(agreach)」
https://agreach.jp/