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カタログギフトサービス-情報によるブランド農産物の価値向上-

キーウェアソリューションズ株式会社 吉村 和晃

取り組み紹介2022-08-18

ブランド農作物にukabisが持つエビデンスに基づいた情報を付加し、価値を高めるサービスの準備が進められています。2022年8月に大手百貨店でお得意様向けカタログギフトとして初めて展開されます。

品質保証やトレーサビリティに種苗ライセンス情報を活用

現在、ブランド農作物の価値をより高め、マーケットの成長を加速していくためにさまざまな施策が進められています。そのうちの1つがブランド農作物の種苗のライセンス管理情報のデジタル化です。
種苗のライセンス管理は、品種登録・管理されている特定の種苗を⽣産・販売(譲渡)するためのもので、種苗利用許諾と呼ばれ、品種管理団体(主に県)と地域の生産者の間で結ばれています。
従来、エビデンスのほとんどは紙媒体で管理されており、品質保証やトレーサビリティに活用することが難しい上に、管理団体と生産者に業務負荷を強いていました。

種苗利用許諾プロセスをukabis上でデジタル化することで、種苗、生産者、産地の特定がより容易にできるようになります。
同時期に進められている他の施策とも連携し、ukabis上で各種エビデンスがデジタルで管理できるようになる予定で、従来は存在しなかったブランド農作物の価値向上を支援する各種情報の収集と提供が可能になります。

カタログギフトで高付加価値化に活用

消費者と市場関係者への理解促進と具体的な社会実装のために、2022年8月に大手百貨店でお得意様向けカタログギフトの展開が始まります。
カタログギフトでは百貨店、バイヤー・仲卸が協力体制を作って、差別化された魅力的な商品の設計を行っています。ここに情報を付加したブランド農作物を展開します。

消費者はブランド農作物のエビデンスを確認し、さらに生育していく過程のレポートを生産現場から受け取ることができます(今回は10日に1回程度)。従来、こうした仕組みは生産者の協力、システムの構築、各種のオペレーションと多大な負担と投資が必要になるものでしたが、ukabisを活用することによって、より容易に実現できるようになりました。

生産者は生産現場の努力や商品の魅力を発信することでより多くのファンを獲得できる可能性が開け、消費者は農産物のヒストリーやトレーサビリティを知ることで、安心や満足感を得ることができます。
そして、バイヤー・仲卸には商品設計において従来にない情報の活用でブランド農作物の価値がさらに高まる可能性を感じ取ってもらえるでしょう。
今後、ukabisには数多くの農産物の情報を集積していくことになり、品種が増えても一元的な情報の管理・保持ができ、年度を積み重ねることで農産物の年ごとの変化を追うことも可能になります。
これら新しい情報を生産、商品設計、ブランド知識に活かすことによって、ブランド農産物のマーケットがより魅力的に成長する力になることが期待できます。