reports

こども食堂への食材提供実証

実証報告2022-05-13

各地でボランティアスタッフによって運営されているこども食堂。こども食堂の活動を応援するべく、余剰食材の情報をukabisにアップしてこども食堂とのマッチングを行い、こども食堂までお届けする実証を行いました。

必要な食品を届け、余剰食材が食品ロスになるのを防ぐ

子どもが一人でも行ける無料または低額の食堂がこども食堂です。民間発の自主的・自発的な取組みであり、全国各地でボランティアスタッフにより運営されています。

ukabisでは食の流通情報がやりとりされていますが、各所で発生してしまう余剰食材の情報をukabisに登録いただくことで、余剰食材を食品ロスにせず、こども食堂にお届けすることが可能となります。

今回は枚方市と大阪市の2か所を舞台に、2種類の実証を行いました。

枚方市での実証では、フードバンク活動も行う生活協同組合から余剰食材を提供いただきました。まずは、余剰食材の情報をukabisにアップいただき、ukabisからこども食堂とのマッチングを行うマッチングシステムにデータ連携することで、こども食堂とのマッチングを行いました。マッチングシステムはこども食堂の支援活動をされている企業に協力いただき、分かりやすく操作しやすいシステムを提供いただきました。そして、実証に協力いただく枚方市内の4か所のこども食堂にマッチングシステムにログインして必要な食材を選んで注文いただき、ご希望の時間にタクシーを活用してお届けしました。これまでタクシーはお客様を乗せずに荷物だけを運ぶことはできませんでしたが、貨物運送事業許可を取得することでタクシーでの貨物運搬ができるようになっており、様々な展開が期待されています。

※枚方市での実証の詳細はこちらをご参照ください。
 https://www.kri.sfc.keio.ac.jp/ja/wp/wp-content/uploads/2022/02/20220203_SIP.pdf

大阪市での実証では、企業が災害時のために備蓄している災害備蓄食材のうち、賞味期限が近づいてきたものを提供いただきました。こちらも同様に、災害備蓄食材の情報をukabisにアップいただき、ukabisからこども食堂とのマッチングを行うマッチングシステムにデータ連携することで、こども食堂とのマッチングを行いました。マッチングシステムはフードロス対策の活動をされている企業に構築いただきました。そして、実証に協力いただく大阪市内の4か所のこども食堂と1か所の社会福祉協議会にマッチングシステムにログインして必要な食材を選んで注文いただき、ご希望の時間にトラックやタクシーを活用してお届けしました。

※大阪市での実証の詳細はこちらをご参照ください。
 https://www.kri.sfc.keio.ac.jp/ja/wp/wp-content/uploads/2022/02/20220214_sfc_kuradashi_sip-1.pdf

食品流通からこども食堂を応援する

食材をお届けしたこども食堂の皆さんからは、食材の提供がとても有難いという話をたくさん伺いました。スタッフは皆さんボランティアで活動していらっしゃるので、食材は色々なところから提供いただけるものがありつつも、足りない部分は自分たちで購入するしかなく、スタッフへの負担が大きくなると継続的な活動が難しくなってしまうそうです。また、人手が不足しているところが多いため、食材を現地まで届けてもらえることもとても有難いとの声をたくさん頂戴しました。

これからもukabisを活用した食材提供を通じて、こども食堂の心温まる取り組みを応援して参ります。

※これらの実証は「こども食堂DXプロジェクト」の一環として行われました。
 「こども食堂DXプロジェクト」についてはこちらをご参照ください。
 https://www.ukabis.com/kodomo/